2016年 01月 03日
私達のお正月 |
私とよしは、本当の意味でのお正月
当たり前のように一緒にいて
お節をつつき、お酒を飲み
のんびりテレビでも見ながら過ごす
そんなお正月は、した事がなかった
これから・・・だった。
できると思っていたのに・・・。
でも、ちゃんと一緒にいたんだ
3回のお正月
……
私の仕事はクリスマスからお正月明けまでは本当に忙しく
なかなかお休みは、とれなかった
大晦日と元旦は絶対に仕事。
大抵はお正月の3日間は休めなかった
でも彼と過ごす2度目のお正月
10年以上ぶりにシフトの関係で2日が休みだった
本当にお正月が出来る!とシフトが決まった時点で嬉しかったのを覚えています
お正月の真っ只中に、よしと一緒にいられる!
シフトが決まった瞬間、嬉しくて嬉しくて彼に連絡をした
年越しも一緒にいる約束をしていたので
年越しも一緒にいられてそしてまた直ぐに逢える!一緒にいられる!それも本当に嬉しかったな
でも年越し前の12月29日
彼は店の大掃除をしていて腰をやってしまった
ギックリ★
「腰やっちゃった」の連絡に
え~~っ!!!
私もギックリ持ちなので痛みも辛さもわかるだけに・・・
しかも痛さにメチャメチャ弱い彼
痛い!動けない!そんな辛そうな声を聞きながら
彼の心配よりも
【え~っ!年越しもお正月も逢えないんじゃ・・・】
その事ばかりが気になってた
本当に自分の事ばかりで最低でした。。
その時期は病院も休み、でも次の日から休みだった彼は湿布をして安静に過ごした(らしい)それが効いたのか大晦日の年越しは痛みも余りないらしく普通に過ごせた
でも元旦仕事中に彼から連絡がきて、やっぱりまた腰が痛み出した・・・辛い。動けない、と。
【え~っ(>_<)明日逢うのにぃ★】
「しっかり冷やして!湿布して安静にして!」
そう告げた。
彼の事、体を思い
「明日無理して悪化したら大変だから、ゆっくり休んで」
そんな風になんて思う事も言ってあげる事も出来なかった・・・
そして当日1月2日
彼はいつものように車で迎えにきてくれた
私は消炎剤の入った強い塗り薬を持参した
彼は「痛い」を連発した
車の運転、振動もキツかったのだろう
心が傷んだ・・・
そんな体で彼は築地へと連れて行ってくれた
築地場外
私には初めての場所
車を近くに停めて近くの神社へ
彼は一歩歩く度に辛そうな顔をしていた
小さな小さな神社に沢山の人が並んでいた
私達も並んだ
すぐ後ろに、いかにもギャバ嬢のような女の人が男2人にチヤホヤされながら並んでいた
その女の人をチラチラ何度も見てる彼にムッとしつつ(笑)私達はお参りを終えた
築地周辺をゆっくりゆっくり歩いた
彼は痛いのだろう腰の後ろで手を組み、少し前屈みになり、まるでオジイサンみたいな歩き方で・・・それが何だか可愛くて可笑しくて微笑ましいような感じがした
胸の奥がポッと、あたたかくなった。
幸せな気分になれた。
そしてやはり、申し訳ない思いもあった
それでも、そんな思いまでして一緒にいてくれる彼の想いが嬉しくて幸せだった
その後、折角築地に来たんだから新鮮で美味しいお寿司でも食べよう!と何軒も見てまわりお店に入って食べた
小さな、本当にカウンターだけの店だったし車だからお酒も飲めなかったけど2人で並んで食べたお寿司、美味しかったな。
その後も彼は私の為に色々動いてくれた
痛かったろう、辛かっただろう
それでも一緒にいてくれた。
ごめんね。そして、ありがとうでいっぱいのお正月だった。
初めてのお正月は、一緒に年越しでは逢えなくて
電話での年越し、おめでとう。だった。
私はその年、4日がやっと休みだった
毎年4日から店を開ける彼が私の休みに合わせて4日まで休みにした。
4日に逢う予定になっていたのが全日3日に電話でケンカになった
そして彼は、明日は逢いたくない。俺等やっぱり無理だよ。とまで言い出した。
年末年始休みなく忙しい日々を4日に彼に逢えるから!と何とか頑張っていた私はガクンと堕ちた
けどキレてる彼には何を言ってもダメ
仕方ない・・・と諦めていたけれど当日の朝4日に連絡が来た
電話がきて「やっぱり逢いたい。逢おう」と。
本当に嬉しかった・・・
夕方居酒屋で私は「今日はありがとう。無理して逢いにきたんじゃない?ごめんね」と謝った。
彼は、ぶっきらぼうに「もういいよ」と話を遮った
しつこいのが本当に嫌いな彼だったから、そこでその話しはやめた。
暫くして彼は携帯をいじりはじめた。
お仕事の連絡かな?それとも、また他の女★
なんて思いながら、飲んでいた
私の携帯にメール着信が・・・
そこには目の前の彼からのメッセージが!
「いいの!俺が、ちいに逢いたいから逢いにきただけだから!」
ブワッと涙が溢れた
よしは、私を見ずそっぽを向いていた
「よしー!ありがとう」そう言うと
「うるさい!」とムッとしてた
照れ屋な彼・・・とても可愛く見えた
そして彼は席を立ちトイレへ
またメールが来た。彼から・・・
「逢いたいから逢いにきただけ。悪いか!・・・ちい。ありがとう。やっぱり一緒がいい。本当に大好きだからね」
この時のメールは今も大事に保存しています。
私は本当に嬉しかった
よしを好きになって良かった。
よしで良かった。そう、つくづく思えた初めてのお正月だった。
……
そして、最後のお正月
あの年は彼の家は喪中だった。
彼のお母さんのお母さん。
彼の大好きなお婆ちゃんが亡くなったから。
だから彼の家では、ちゃんとしたお正月は、しないと。
あの日私は仕事を終えて着替えて彼に迎えにきてもらう形で彼の家へ行った。
喪中だし、お母さんもかなり落ち込んでいると聞いていたので色々考えながら彼の家へ。
おめでとうございますは言えない。
こんばんは~。お邪魔します!大きな声で玄関に入るとお母さんが笑顔で出てきた。
「いらっしゃい!今年もよろしくね!」
と私に抱きついてきた。
「はい!こちらこそ。よろしくお願いします」
笑顔でこたえた。
その日は2人で外で食事を済ませて帰ったので、後は2人の時間で部屋でお酒をマッタリ飲んで過ごした。
そして朝、煮物、栗きんとん、いくらの醤油漬け、お漬物に塩鮭がテーブルいっぱいに並んだ。
いくらの醤油漬けを
「母さんの味付け濃いんだよねぇ~」
と言いながら嬉しそうに彼は食べた
その姿を見ながら私は思い出した
その前の年のお正月に話した事を・・・
お正月料理の話になり、彼はそんな料理が好きだと(煮物はイマイチみたいでしたが)
うちの家は私も母親も仕事だったりして、煮物以外は殆どスーパーなどで買ってきていた
でも、彼のお母さんは全ての物を手作りしていた
そして、その味が彼は好きだと。
「え~!あれも?これも?全部作るの?」
そう聞く私に彼は言った
母さんに教えてもらえばいいじゃん。
うちの味は、ちいが継ぐんだから!
しっかり覚えて下さいな~!
・・・と。
嬉しくて、ちょっぴりくすぐったいような
幸せな時間だった。
それを思い出した。
【今年は喪中だったから無理だったけど、来年・・・教えてもらおう】
彼の好きな、いつもの味を教えてもらおう
そう思い、ひとり嬉しくなった
朝ごはんを済ませて暫くして私達は西新井大師へお参りに向かった
名物の草団子
お母さんが好きだとゆう事で並ぶつもりだったけど余りの混雑に彼が断念(^-^;
その後は、浅草へ。
お腹も空いてきて悩んで悩んで寿司ざんまいへ!
最近あちこちに進出してきてるし、どんだけの物か食べてみよう!とお試しで!
・・・??ん?普通?いまいち?えっ?
あぁこんなもんなんだねー。(接客も)
なんて微妙な感じで食事を済ませて浅草をブラブラした
一通りのんびり見て彼の家に戻った
彼が居間にいるご両親に西新井大師の話しをしてるのを少し後ろで【なんかいいなぁ~。幸せだな】そう思いながら眺めてた。
そんな私達の3度のお正月だった
私は
彼のお母さんに、沢山のお節を教わり一緒に作りながら
お父さんと、よしがテレビを見ながらお酒を飲んでる
その場所へ、そんなお節を運び
最後は4人で飲んで食べて話す
隣には大好きな彼がいて
目の前には彼のご両親
穏やかで幸せな時間
そんなゆっくりとしたお正月を夢見ていた
もう叶うものだと思っていた
そんなお正月は、どんなに楽しかっただろう
幸せだっただろう
そんなお正月を迎えたかった
手を伸ばせば届きそうなぐらい
本当に目の前にあったはずなのに。。
もう一生
叶うことのない夢・・・なんだよね
嘘みたいだよ
by yoshi721chii
| 2016-01-03 21:04
| 彼との思い出