2015年 10月 28日
『待ってるから』そんな言葉と私にしか出来ない事 |
実行、そして失敗から4、5日たった頃
私の体は変わらずだった
頭は常にガンガンと痛んでいた
両手の震えも変わらず
早く早く!と焦る気持ちと
思うようにいかず正直イライラしていた
そんな時、職場の上司から連絡が来た
「そろそろ復帰を考えてみないか?」と。
元々苦手な上司、好きじゃない
仕事のやり方も、人としても正直どうかと思う人だった
彼の為に涙を流してくれた事は本当にビックリしたし嬉しかった
けれど、やはり苦手だった
「まだ無理です。すみません」
そう送った。
それでも上司は、家にいるより気晴らしになるだろうから働いた方がいい。戻ってこい。と、しつこかった。
イライラしていた私は【うるさい!ほっといてよ!】そんな風に思った。
そして「本当に無理です。」と返事をした
それでも上司は、しつこかった・・・
心配もしてくれていたのだろう
それもわかっていた
でも余りのしつこさにプチッ
私はキレてしまった
もう私は仕事になんか行くつもりありませんでした
そして死のうとしました。でも失敗しました
今は後遺症で手の震えも止まらず首に跡も残っているので仕事なんか無理です
このまま辞める事も考えています。と。
もういい!そう思い隠さず言った
酷い言い方をした
「バカな事を考えるな!ちいは1人じゃない、みんながついてる」
そう返事が来た
イライラが治まらなかった
なぜだかカチンときた
「そんなのわかってます。1人じゃないって。でも彼の代わりは誰にもなれません。彼がいなけりゃ、何の意味もないんです」そう答えた。
心配してくれてるの、わかっていながら。
上司は
「辛いのは、わかる。でも、バカな事は、もう考えるな。待ってるから。みんなで待ってるから戻ってこい。待ってるからな」
そう言った
そして、その後、営業担当から電話が来た
上司から色々話を聞いた、と。
そしてその営業担当は電話口で泣いた
辛いと思う。普通じゃ考えられない事がおき、本当に悲しいと思う。どう、声をかけていいのかわからない・・・と。
でも、みんな心配してるから。
職場のみんなも人がいなくて大変だけど、あなたの分もみんなでカバーして頑張ってるから。
帰ってくるの、みんなで待ってるから。
きっと、あなたは帰ってくる。そう信じてみんな、あなたの抜けた穴を頑張って埋めてるから。
そう電話口で泣かれながら言われた
人が1人いない事が、どれ程大変なのか
それは充分過ぎる程わかっていた
みんなに皺寄せがきているはず
でも、だからといって人を増やすわけじゃなく私が帰ってくるから、と信じてみんなで待っててくれている
申し訳ない思いでいっぱいだった
私が一番信頼しているS
誰よりも、その子に一番負担がかかっているであろう事は、わかっていた
ごめんね・・・。そう言う私に彼女は、いつも
「いやいや、私なんてまだまだ全然すから。ちいさんに教えてもらった通りやってるだけですから」
「頼りないでしょうが、ゆっくり休んで下さい!大丈夫ですから」
そんな風にいつも言ってくれてた
とても、ありがたかった
そして申し訳なかった
そんな思いが日増しにましていっていた
そんな頃
ある友達に言われた
その友達にも、以前から彼の話をしていた
そして、そうなってしまった事も。
その子は、精神の病を持っている
かなり酷く何度も入退院を繰り返していた
突然わからなくなり思ってもいない事を言ったりやったり
でも、素敵な彼氏に支えられていた
でも、自分でも何をするかわからない
突発的に死を選んでしまうかもしれない
だから、もし死んだら好きな物を周りに沢山置いてね!と彼には伝えてある。と。
その彼女が私に言った
「よし君は、良かったね~。ちいがいるから。よし君の好きな物を置いてあげられるもんね!だって、あのご両親じゃ、わかんないもんね!お墓にも仏壇にも沢山好きな物を置いてあげたら、きっと喜ぶよ!」と・・・。
頭をハンマーで殴られたような気がした
ハッとした
当時、お墓には当分入れるつもりない
ここ(部屋)に置いておく
そうお父さんは言っていた
でも仏壇は四十九日に合わせてつくって置くつもりだ、と、ご両親は話していた。
仏壇が出来たら、彼の好きな物を置いてあげたい
彼のご両親は本当に何もわからない
好きな食べ物嫌いな食べ物さえ
そして彼の愛用品
沢山の時計の中のひとつ、最後まで気にいってていつも着けていたあの腕時計を置いてあげたい
沢山の指輪、その中で私と出会う前から好きでいつも着けていたドクロの指輪、一番のお気に入り、それも置いてあげたい
その2つだけは必ず置いてあげたいな
そう思った。
そしてやっぱり大好きなタバコもね。
あれ~?俺のあの時計や指輪、知らない?
俺は、あれがいいんだよ!わかってんだろ!
そう言って彼が探しそうだから
大切な大好きな物を置いてあげたいな
そう思った。
ご両親や他の人じゃわからない
私にしかわからない
私にしか出来ない事
よしが好きな物を、大切な物を
よしの傍に置いてあげよう
そして、何もわからないご両親に私の知ってる彼の事を伝えて知ってもらおう
それからでも遅くないんじゃないか
私にしか出来ない事を、彼の為にしよう
もう少しだけ、やってみよう
そう思った。
by yoshi721chii
| 2015-10-28 23:22
| 後悔の日を過ぎて